診察室では伝えきれないこと Vol.85~愛媛経済レポート~令和4年2月号
~診察室で伝えきれないこと~
愛媛経済レポート
令和4年2月号に掲載されたコラム
口腔内スキャナー(Intra Oral Scanner)の発達
本日は歯科で使う機器「口腔内スキャナー」のお話をします。
まずはどんな機器なのか?
一言で説明すると、「口腔内スキャナー」とは、特殊なカメラで口腔内を撮影し、データとして保存。そのデータをコンピュータ上で構築、立体的な画像として見ることができる…というスグレモノの医療機器。近年、口腔内スキャナーの発達と応用は目覚ましく、様々な場面での応用が可能になってきています。本日はその使用例をいくつか紹介したいと思います。
1.被せものや詰め物治療への応用
みなさま、セラミックの被せものを制作したりする際、型をとった記憶はありませんか?お口の中に入れて固まるまで約3分、なんと長い3分間(ものによっては5分間)…。
口腔内スキャナーの使用により、この作業が必要なくなるケースが出ています。詳しくは述べませんが(各メーカーのスキャナーの深度にも影響があるので)、むし歯を除去→カメラでお口の中を撮影→パソコン上でセラミックを設計(CAD)→機械でセラミックを削り出し(CAM)→お口の中にセットへ。従来と違いフルデジタルでの作業により模型を必要としません。凄いですよね…環境にも良さそう(笑)。
2.マウスピース矯正への応用
矯正界の黒船、マウスピース矯正への応用もその一つ。患者様のお口の中をスキャンし、立体化したデータを使用して様々なシミュレーションが可能。そのデータからオーダーメイドの矯正器具を制作することまでできます。
上記の1・2に関して、当院でも今年から口腔内スキャナーを導入し多くの範囲に応用し始めています。今来られている患者様も、これから来られる方も…進化を楽しみにしていてください。
実際のスキャンの様子や、詳しい説明は、ぜひ当院のYouTubeへ!Googleのプラットフォームでお待ちしています。
ノエルクリニック心臓血管外科歯科