愛媛経済レポート:診察室では伝えきれないこと Vol.38~4月号~
こちらも大好評!
愛媛経済レポートに掲載のコラム
~診察室で伝えきれないこと~
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4月号に掲載されたコラム
自分の歯なら何を選ぶのか?
私は両親ともに歯科とは無関係。歯科の知識もなく、大学1年生の頃に歯が痛くなって左下の歯を銀歯に治していました。そして昨年、学会に参加していた時のこと、出されたランチを食べていたら銀歯が取れるハプニングが・・・・・。
とにかく左下の6番目の歯の再治療をすることになった私。歯科医師になって初の自分の治療、真剣に材料の選択をすると、選択肢は以下の4つ。
*プラスチック
*銀の詰め物(いわゆる銀歯)
*セラミック
*ゴールド
1、大臼歯、特に6番目の歯は噛み合せに不可欠
とにかくこの歯は全力で守らなければ!(6番目の歯を失いバランスが崩れた患者さんを嫌という程診させていただいている)神経をまだ取っていないので再治療を極力避ける(歯の治療は神経を取らないこと、再治療を少なくすることが最も大事)。この時点で再治療の多い銀歯は選択肢から排除。
2、自分はとにかく噛み合わせが強く歯に負荷がかかる。
大きさを考え、強度に不安が残るプラスチックは排除。噛み合わせが強い患者様に最も適していると言えば・・・正直ゴールド。
3、噛み合う上の歯は天然歯
固すぎる素材はあまり使いたくはない。
4、口を開いた時見える
見栄えが良いのはセラミック(今のセラミックは本当に綺麗)。他にも諸々。セラミックはツルツルなので汚れがつきにくい(歯周病のリスクのある方には良い)。
<結 論>
再治療が少ないのはゴールドかセラミック。今のセラミックはメタルフリーで金属アレルギーの心配もなく、精度も高い。汚れもつきにくくgood。が、ゴールドを選択。理由は見た目には目を瞑ってもゴールドの特徴である延び(柔らかさ)が自分の歯に適しているとの判断から。
長い人生、人やリスクにより選択すべき材料が変わります。ぜひ、歯科医院で真剣にご相談を!
ノエル医科歯科クリニック (松山市本町6丁目中央消防署南隣)
歯科院長 佐藤 哲大