血圧が高いと言われたら

高血圧とは

高血圧とはどんな状態でしょうか。

年をとれば、誰にでも動脈硬化という名の血管の老化が起こります。この老化現象が進んで、血管の弾力性が失われると血管内の圧力が高くなります。この程度が、将来の長生きに影響するまでに高くなった状態。これが高血圧です。

動脈硬化のスピードには個人差があり、持って生まれた体質に加えて、食生活、運動、ストレス等の生活習慣や、高血圧以外の生活習慣病の有無によっても大きく変わってきます。自覚症状はほとんどないため、わざわざ血圧を測定しないと気が付きません

 

動脈硬化は、単に動脈の壁が硬くなるだけではありません。動脈硬化に陥った血管壁は傷つき炎症の場となります。その結果、血管が脆くなってしまいます。脆くなった場所は、風船のように膨らんで動脈瘤の形成につながることがあります。さらに血管壁の内側にはプラークと呼ばれる隆起ができて血液の流れを邪魔します。最悪なのは、このプラークに傷が入ってできた血液の塊(血栓)が血管を閉塞してしまうこと。こうなってしまってからでは遅いということは前回説明しました。

 

高血圧の定義

健診で血圧を測ります。上の血圧が140mmHg以上、下の血圧が90mmHg以上であれば高血圧と診断されます。ただし、血圧は変動するものですから、たまたま高かったくらいでは高血圧とはなりません。繰り返して高値となる場合に高血圧と診断されます。

 

自宅で血圧を測る理由

血圧は緊張、ストレスで上昇します。血圧を正確に把握するには、心身ともにリラックスした状態で測定しないといけません。正確に血圧を評価するには自宅での測定が欠かせません。自宅がリラックスできる場所であるということが前提ですが、、、

というわけで、健診で血圧が高いと言われてしまった場合の次のステップは、自宅で血圧を測ってみましょうとなります。

自宅で測った場合は、上の血圧が135mmHg以上、下の血圧が85mmHg以上が高血圧の基準です。基準を満たす場合は、今度こそ受診が必要です。

 

数値に達していなかった場合、今のところ真の高血圧とは診断されません(白衣高血圧といいます)。ですが、例え緊張状態にあるときだけでも血圧が高値となる人はそうではない人と比べ、将来安静時の血圧も上昇してくる可能性があります。生活習慣の見直しと、引き続いての血圧測定は必要そうです。

ちなみに、自宅での血圧測定には自前の血圧計が必要です。手首より上腕で測定するタイプが勧められています。家電量販店などで五千円から一万円で販売しています。

痛い出費になりますが健康と長寿のためですので購入をお願いしています。

 

 

つづく。