診察室では伝えきれないこと Vol.54~愛媛経済レポート~7月号

~診察室で伝えきれないこと~

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7月号に掲載されたコラム

デジタル/歯科治療/インプラント

デジタル時代の歯科治療

6月中旬に日本で一番大きい臨床家の歯科学会と言われる「顎咬合学会」そして1ヵ月後の7月14~15日にドイツNo.1シェア、当院でも積極的に使用しているインプラントシステム「Camlog」のカンファレンスへ参加してきました。

 この両方に共通している「今旬な」トピックは「今後歯科医院がいかにデジタルツールを使いこなすか」です。我々歯科医師は今までも、そして今も何度も「型取り」(皆が嫌いなやつ)を行うことによって患者様のお口の中の状況を正確に模型上に再現し診断や治療(被せ物)を行っているのですが、本当にここ数年の間に手法が大きく変化しそうです。いや、現実に今も凄いスピードで変化している。

 ということで今月は〈当院でのデジタル活用例〉を1つ。

 現在当院でインプラント治療を受ける場合、目指す最終的な歯の大きさや形、そして患者様のCTデータをPCのソフト上で合体し再現、そこからインプラント手術の詳細を逆算して決めていきます。もちろん模型を触ることなくPC上で。このシミュレーションソフト上での東京の技工所と私(当院)のやりとりは全てオンライン、必要であればテレビ会議の様に画面を一緒に見ながら手術のデジタルシミュレーションを行います。そして、さぁ手術の詳細が決まった!とすれば「ボタンをポン」。今流行の3Dプリンターが動き出し、シミュレーション通りの「オーダーメイドの患者様用の外科器具」が出来上がり!そしてそれを用いてオペを行っていきます。このシミュレーションソフトのお蔭で当院でのインプラントオペは従来の方法に比べて物凄く速く、正確に、そして切開(切る)の範囲が少なくなりました。

 そして今後さらに進化!このデータ上で本物の歯を実際に作り削り出すことまで出来てしまうのです。今後この分野、大注目!そして私も今後大きな投資が必要になります(笑)。


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