診察室では伝えきれないこと Vol.110~愛媛経済レポート~令和6年5月号
~診察室で伝えきれないこと~
愛媛経済レポート
令和6年5月号に掲載されたコラム
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は予想以上に身体の負荷が大きい
呼吸したい!のにできない。いや、もっと具体的に言い換えましょう。顔を水の中に入れ、上から押さえつけられ身体は呼吸したいのにできない!精一杯我慢し水面に顔を上げると「はぁ、はぁ…」苦しいですよね?そんな状態を夜中何度も何度も繰り返しているのです。
心臓に…良いはず…ないですよね?身体にも良いはず…ないですよね?意識がないから、分かってないだけ。皆さんの想像以上に身体の負担は大きいはずです。
閉塞性の睡眠時無呼吸症候群(OSAS)は睡眠中に呼吸が一時的に停止する病気で、特に肥満や加齢、扁桃肥大、下顎後退などが原因で発生します。主な症状にはいびき、日中の過度な眠気、起床時の頭痛や倦怠感が含まれます。これらの症状は日常生活の質を大きく低下させ、場合によっては交通事故のリスクを高めることも。
治療法にはいくつかの選択肢があります。最も一般的な治療法はCPAP療法(持続陽圧呼吸療法)で、寝ている間にマスクを通じて空気を送り込み、気道を開いた状態に保つことで無呼吸や低呼吸を防ぎます。CPAP療法は特に重度のSAS患者に効果的です。
軽度から中等度のOSASには、マウスピース(口腔内装置)が使用されます。この装置は下顎を前方に固定し、気道を広げることでいびきや軽度の無呼吸を改善します。軽度から中度の方での治療は歯科からアプローチが可能。この治療には医科歯科連携が欠かせません。
ノエルクリニックでは、医科と歯科が連携してSASの診断と治療を行っています。詳しい情報や具体的な治療方法については、当院の公式サイトをご覧ください。
睡眠時無呼吸症候群は適切な診断と治療を受けることで、症状の改善が期待でき、健康な生活を取り戻すことが可能です。日中の強い眠気やいびきに悩んでいる場合は、早めに医療機関を受診し、適切な検査と治療を受けることが重要ですよ。
ノエルクリニック心臓血管外科歯科