診察室では伝えきれないこと Vol.59~愛媛経済レポート~12月号

~診察室で伝えきれないこと~

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12月号に掲載されたコラム

キシリトール/虫歯の原因

キシリトールって何でいいの?

日本国内、そして国外、ちょっと見渡せば大事なニュースが毎日溢れています。それなのに・・・テレビはワイドショーが好きなのですかね(笑)。数ヶ月経てば忘れてしまうことよりも、伝えるべきもっと大切なこと、ありますよね?

来年もこのコラムでは「歯科医療の本質に迫る!!750字」を目指し「皆様とお口の中の健康の価値」について一緒に考え、伝えるべき大切なことを忘れずにしたい。来年も宜しくお願い致します。

年末の挨拶が先になりましたが、先日受けた質問で「キシリトールって何でいいの?」。どうでしょう?何となく「歯にいいのかな~」なんてテレビCM等の影響でイメージはできると思うのですが、詳しく理解できていますか?

通常の虫歯の原因となる、バイ菌は食べかすの「糖」を食べて栄養分を吸収し、それを分解して「酸」として排泄します(ご飯食べてオシッコするみたいなもの)。この酸(オシッコ)で歯が溶けていくのが、イワユル虫歯の正体!ではキシリトールは?キシリトールも甘い!「甘いものが来た~!」と喜んで食べようとするバイ菌ですが、キシリトールは食べても食べても吸収できない。まるで空気を食べてるようなもの・・・当然排泄できませんから歯が溶ける原因の「酸」も出ません。

そして食べても食べても栄養にならないバイ菌は「あれ?おかしいな?力が・・・」なんて言いながら(言ってないけど)どんどん弱っていき活動できなくなります。面白いのが、弱ったスペースにはこれまた「虫歯をつくりにくい菌」が「あれ、居場所があるよ」なんて言いながら(言ってないけど)代わりに定着しやすくなり、結果として・・・虫歯の出来にくい環境へ変化させます。

他にも唾液の量を促し唾液の力をアップさせたり、細菌が仲間を集める為に作るネバネバを作らない等色々あるのですが、以上がキシリトールの大きな働きです。

ぜひ家庭や会社で伝えてください。それでは良いお年を!


ノエルクリニック心臓血管外科歯科