愛媛経済レポート:診察室では伝えきれないこと Vol.16~6月号~
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愛媛経済レポートに掲載のコラム
~診察室で伝えきれないこと~
第16回目となる記事が出ています。
今回の記事はこちら
診察室で伝えきれないこと vol.16
「型取りなしの被せ物治療」
みなさん、世間を騒がせた「3Dプリンター銃製造事件」覚えているでしょうか?2014年5月8日、3Dプリ
ンターで拳銃を製作し、所持していた大学職員の男が銃刀法違反で逮捕されたあの事件です。(2014年4
月12日に神奈川県警が男の自宅を家宅捜索した際、3Dプリンターを使用して製作した拳銃が5丁押収され、
このうち2丁は殺傷能力があるものと鑑定された。3Dプリンターで製作した銃に銃刀法違反が適用された
のはこの事件が初めてである。 wikipediaより)
「3Dプリンターの応用」
から世界中で色んな事が可能になってきていますが、工業界からの流れで歯科の世界でもそれは同じ。現
実に今はコンピューターで設計して、コンピューターが削りだす(CAD/CAM)といった事が日常の臨床
でもどんどん行われるようになりました。実はこの話をすると歯科に詳しい人からこういう答えが返って
きます。「でもコンピューターにデータをどうやって取り込むの?ピンクのやつで型取ってるあの作業は?」
ここからは驚いてください、みなさん!
実はお口の中を取る3Dカメラ(言い方は正しいか分かりませんが)の発達により、お口の中の写真を撮れ
ばパソコンに3Dデータを取り込む事ができるようになってきているのです。
先日スタッフと東京の学会に参加してきましたが、3Dカメラ(口腔内スキャナーと歯科界では呼びます)
のデモストレーションには多くの先生が真剣な眼差しで参加していました。デジタルデータには規格があ
り、経年劣化、寸法変化、術者によっての違いがありません。極端な話、被せ物が割れてもデータさえあ
ればスイッチ1つで同じものがものの数十分で削り出せる…という訳です。これからの時代、デジタル歯
医者(デジタルデンティストリー)がどんどん増えてくる!!
そんな予感を確信した東京出張でした。
3Dプリンターというと、
「自分のフィギュアが作れる!」
ということで話題になったことを思い出します。人の手で作れば、その人の技量でかかる時間、
出来に差が生まれますが、機械なら全く同じものを作ることが出来る。
被せ物をプリンターで作る時代…昔はそんなこと想像も出来ませんでした。まさにドラえもんの世界。
歯科界に限らず、今後も技術は進歩し、一歩一歩私たちが子どもの頃に夢見ていた未来へ近づいてい
くのかもしれませんね。
次回はどんな内容になるのでしょうか?来月号もお楽しみに…
投稿者:埜下